英語・フランス語・ポルトガル語な日々………そしてドイツ語が加わる

時に必要にせまられ、時に興味からいくつか言語を勉強しています。

フランス語・接続法 (Subjonctif)

接続法です。フランス語で"Subjontif"(スブジョンクティフ)と言います。

 

フランス語では、この接続法には、現在(Présent)過去(Passé)半過去(Imparfait)大過去(Plus-que-parfait)の4つの形が存在します。

 

が、このうち半過去(Imparfait)、大過去(Plus-que-parfait)は事実上、口語では99%使われません。この2つの活用が見られるのは今ではほぼ文語体のみです。

それゆえ、参考書や教える人によっては、おぼえる必要はないと、この2つの活用の習得を完全に省いてしまうこともあるのではないでしょうか。

でも、ここではフランス語の知識として、また本を読んでこれらの活用が出てきたときに戸惑わないように、おいおい説明していきたいと思います。

 

まず、接続法はどの様な時に使われる時制なのか?

この接続法は、今では英語でもほとんどその概念が前面に出てこないから、英語が出来る人でも初めはちょっと分かりずらいと思います。

英語の接続法

今ではほとんど見られなくなったけれど、例えば、

  • I insist that he tell me the truth. (= I insist that he should tell me the truth.)
  • If I were you, I wouldn't worry abou it.
  • The judge demanded that the witness answer the question.

など。

 

接続法は従属節の中で使われ( il faut que ~,  je ne pense pas que ~, などの文の "que ~" の部分)、話し手の主観(主張、疑い、願望など)が入る時に使われる時制です。

例を挙げると、

  • il faut que ~, Il faut que tu viennes avec lui demain. (明日、君は彼と一緒に来なければいけない。)
  • je souhaite que ~, Je souhaite qu'elle te plaise. (彼女のことが気に入ってくれるといいんだけど。)
  • je doute que ~, Je doute qu'il soit innocent. (彼が潔白とは疑わしい。)
  • il est préférable que ~, Il est préférable que tu dises la vérité.(本当のことを言うことが望ましい。)
  • je veux que ~, Que voulez-vous que j'y fasse?(私にどうしろというのですか。)
  • je regrette que ~ , Je regrette que tu aies raté l'examen.(君が試験に落ちたのは本当に残念だ。)... etc

 

接続法をとる動詞はかなりの数、存在します。

良く使う動詞に関しては、こういう時に接続法を使う、などと考えずに、機械的に覚えてしまうことです。

例えば、je souhaite que ~、は接続法になるのに、j'espère que ~、は直説法です。その辺は無理に文法的な理由を探すよりも、そういうものだを覚えてさっさと先に進むことです。

そうすると、いずれ接続法を使うべきところで自然に接続法が出てくるようになります。

 

●その他に接続法が使われる場面

 

être content(e) que ~, être heureux(se) que ~, être fâché(e) que ~, 等の感情表現でも接続法が来ます。

  • Il serait content que tu viennes.(君が来れば彼も喜ぶよ。)
  • Je suis très heureux que vous soyez venu.(あなたがいらして下さって私はとても嬉しい。)
  • Il est fâché que tu n'aies pas accepté sa proposition.(君が彼の申し出を断ったから、彼気を悪くしているよ。)

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 penser que~, trouver que~ など、肯定文では直説法でも否定、疑問になると接続法が来ます。

 

  • Je pense qu'il nous a menti.(彼は私たちに嘘をついたと思う。)
  • Je ne pense pas qu'il nous ait menti.(彼が私たちに嘘をついたとは思わない。)
  • Penses-tu qu'il nous ait menti?(彼が私たちに嘘をついたと思う?)

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 感嘆文で、

  • Que Dieu te benisse!!! (神のご加護がありますように!)

また、être動詞とaovir動詞の命令形は接続法が使われます。

  • Sois sage!(行儀よくしなさい。)
  • Soyez prudent!(慎重にね。)
  • N'aie pas peur!(恐がらないで。)

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その他、いくつかの表現で。

  • attendre que~, J'attends ici qu'il finisse.(彼が終わるまでここで待ってます。)
  • pour que~, Parle lentement pour qu'il puisse comprendre ce qu tu dis.(言っていることが彼に分かってもらえるようにゆっくり話しなさい。)
  • avant que~, Ils sont déjà partis avant qu'elle soit arrivée.(彼女が着く前に彼らは行ってしまった。)

等々。

 

次回は接続法の活用の法則を見ていきましょう。