フランス語・comorbidité
今年、コロナウイルスの感染が広がりだしてから、ニュースでも頻繁に耳にするようになった言葉それが、
La comorbidité
コロナウイルスに感染すると、comorbidité がある人は症状がひどくなる可能性がある、という風に使われます。
医学用語だろうから、知らなくても当然なのかもしれないけれど、まず使うことはないけれど母国語なら知っている単語って恐らくたくさんありますよね。そういう単語に出会うとちょっと得した気分です。
さてこの単語、僕が持っているロワイヤル仏和中辞典・第2版(2004年出版)には載っていませんでした。
まず、Google翻訳にかけてみると「併存症」と出てきました。
「併存」を辞書で調べると、2つまたはそれ以上のものが同時に存在すること。
(へいそん・へいぞん)
「併存症・comorbidité」は2つ以上の病気にかかっていること、という意味になるのでしょうね。特にコロナウイルス感染に関しては、肥満、心臓病、高血圧、糖尿病などいわゆる成人病にかかっている人は症状が健常者よりも悪化するリスクが高いそうです。
ワクチンができた時には、優先的に接種させる対象として、医療関係者、高齢者とともにこの Comorbidité「併存症」を患っている人たちも入っています(フランスの場合)。
これと似た単語に「合併症」というものがありこちらは、
ある病気が原因となって起こる別の病気のこと
とあり定義として区別されています。
ちなみに合併症はフランス語で「la complication」
糖尿病を患うと、動脈硬化や脳梗塞を引き起こす、これが合併症です。
単語 Comorbidité は英語 Commrbidity から入って来たらしいのでもともとフランス語には存在しなかったのかもしれないですね。
日仏辞書もそろそろ変えないといけないですね。