フランス語・「e」と「ou」の発音
フランス語の母音は単母音、鼻母音、半母音を合わせて全部で19あるそうです。
ついでに英語の母音の数は26前後。
ポルトガル語では単母音14つに加えて二重母音、三重母音などがあるそうです。
対して、日本語の母音は5つ。
日本語を母国語とする人が英語やフランス語の発音を難しいと感じるのは、きわめて自然なことですね。
今回は、フランス語の peu や deux の中にある「ø」や heure や soeur の中にある「œ」という母音と、pou や doux の中にある「u」の発音に関して。
それぞれの発音に関しては今どきネイティブ、日本人を問わずたくさんの方々がYouTubeで発音の仕方をアップしてくれているので(本当に便利な時代になりましたね)、そちらを参考にしてもらうとして、経験上、これらの母音にかんして僕が難しいと思ったことを。
上に挙げた三つの母音、「ø」「œ」「u」は日本語で書くと「ウ」としか書きようがないのだけれど、もちろん全部日本語の「ウ」とは違う音です。
が、「ø」と「œ」に関しては違いはかなり微妙で、そんなに神経質にならなくてもこの2つの母音を混同することによって意味が通じなくなる、ということはまずないと思います。
例えば peu は「pø」、peur は「pœr」と2つの違う母音だけれど、同じように発音しても、発音がちょっと変、とは思われても意味が通じないということはありません。
それに対して「u」は慣れるまでしっかり意識して発音することが大切です。気を付けないとついつい日本語の「ウ」で発音してしまい、そうすると、
peu なのか pou なのか、deux なのか doux なのか分からない、ということになってしまいます。
更に難しいのは、上のYouTubeの例のように単語だけを聞けば、恐らく違いが分かると思うけれど、後に母音で始まる単語が来てリエゾンすると、途端に理解が怪しくなります。
例えば、
deux ans と douze ans
deux euros と douze euros
quatre-vingt-deux ans と quatre-vingt-douze ans 「82歳」それとも「92歳」?
これは、もしそばにフランス人がいたら何度も発音してもらってみてください。