英語・フランス語・ポルトガル語な日々………そしてドイツ語が加わる

時に必要にせまられ、時に興味からいくつか言語を勉強しています。

Fica descansado

公共の場でここのポルトガル人が良く使う表現、

Fica descansado フィカ・デシュカンドゥ)

意味は英語で文字通り、Be relaxed.

 

銀行で住所変更を頼んで向こうから一言、

"Fica descansado."

仕事で必要な包装材を注文して向こうから一言、

"Fica descansado."

水漏れがあるから修理を依頼し向こうから「明日の朝、行くから」と言って最後に一言、

"Fica descansado." 

日本語で言えば「万事問題なし。安心して」というような意味である。

しかし、

ポルトガル人がこれを言ったからといってそれを真に受けて本当に安心してはいけない。

住所変更が無事行われることも、注文した包装材が届くことも、修理のために配管工が翌日の朝に来ることもまずない

経験から断言できる。ポルトガル人が自分の言ったことをちゃんとその通り履行することは95%の確率でない

実際には、同じことを2度3度4度と頼んでやっと実行されることが多い。

仕事をしている側からするとかなり疲れるポルトガル人の習慣(習性)なのである。

organizar(組織・計画する)antecipar(前もって準備する)も辞書にこそ載っているが実際にはポルトガル人の知らない単語である。

 

同時にこちら側から何か頼みごとをした時に相手にあまり迷惑がかからないようにという日本人らしい気持ちから、

Não é urgente.(急いでないから)

などと言ってしまった時にはおしまいである。

頼んだことはその次の瞬間にもう忘れられていると思ってよい。

ポルトガル人を相手にする時はたとえどんなに時間に余裕がある時でもいかにも切羽詰まっているようにけしかけなければいけないのである。