英語・フランス語・ポルトガル語な日々………そしてドイツ語が加わる

時に必要にせまられ、時に興味からいくつか言語を勉強しています。

ポルトガル語・"l"と"r"の発音

 

英語でも何かと話題になる、"l"と"r"の発音です。

 

まず、"l"の発音

これは英語の"l"と同じと考えて問題ありません。
舌の先を上前歯の裏側に押し付けたまま発音する音です。


一つだけ注意することは、子音のすぐ前の"l"、語末の"l"はほとんど「ウ」に近い音で発音されます。

cultura (クルツーラ)  ほとんど"クウツーラ"と聞こえる。
fácil (ファシィウ) "ファシィル"とは発音されない。


ちなみに"lh"は厳密には日本語にはない音なのですがリャ行で発音してもまず問題はありません。
falhar (ファリャール)  「失敗する」
ilha (イリャ)  「島」

 

そして"r"の音

r は単語の初めにあるか、単語の中にあるかで発音が変わります。

 

単語の初めにある時、

フランス語の"r"に似た音で発音されます。

rua, razão, rápido, rapaz, rasgar....

 

単語の中の r は、

いわゆる舌を口蓋の上ではじく音です。

日本語のラ行を「ら・り・る・れ・ろ」と一字ずつゆっくり発音するとしっかり舌が口蓋の上をはじくことを確認できると思います。
この音です。

英語の"r"とは違います。フランス語の"r"とも違います。


「僕は味噌ラーメン!」を早く発音するとラーメンの「ラ」の音がはじかない音になりがちですが、しっかり舌をはじかせることがポイントです。

基本的にラ行の音なので日本人にとっては英語の"r"と違ってすぐに発音できると思います。

!!!むしろ"l"の発音の方が日本人にとっては要注意。
 不用意に舌をはじいてしまわない様、"r"としっかり区別して発音することが大事です。

巻き舌にする必要はありません。

 

ポルトガル人の会話の中では頻繁に"r"が巻き舌になるけれど、それはたまたま勢いづいてそう発音されることがある、というだけで文法上、巻き舌は存在しません(自分は巻き舌が出来ないのでそこはラッキー)。

 

"rr"を同じく巻き舌で発音する人もいますが、どちらかというとフランス語の"r"を少し強く発音する感覚です。

 

更に言うと、英語の"r"やフランス語の"r"で、ポルトガル語の"r"を発音しても全く問題ありません。

         

実際、イギリス人やフランス人はそれでポルトガル語を話してちゃんと通じてます。
要は"l"とは違う音を出す。ここがポイントです。

arma(武器)とalma(心、魂)のように"l"と"r"の違いだけで意味が変わる単語はなかなか厄介です。

もちろん、会話の中では文脈から理解してもらえるけれど、この単語だけを発音すると、どちらの単語を言っているのか相手に通じないこともしばしばです。😓

また、plural(複数)のように一つの単語に"l"と"r"が混在しているものも鬼門です。

 

 

しかし、"l"はどの言語でも基本同じなのに、なぜか"r"は、英語でもフランス語でもポルトガル語でもみんな発音の仕方が変わってしまうんですよね。